この恐ろしい時代を生きのびる企業の知恵

~YOSHIKO'Sエッセイ<1月20日号>~

今日は、米国第44代大統領 バラク・オバマ氏就任の歴史的な日です。
彼のスピーチのポイントと、欧米の人材育成関係者の視点は、次回メールニュースでお知らせします。

IDルーム、新しいクラスルームをオープンします。
昨年度、クラスルームにお入りいただいた方は、引き続き特別クラスをご利用いただけますので、同じID・PWでログインください。

Today's Yoshiko's Column
この恐ろしい時代を生きのびるための企業の知恵

New York Times (12/28/08) P. 9; Holland, Kelley から抜粋

この厳しい経済危機の中で、
企業の人材育成エキスパートが心がけなくてはならないことはなにか。

それは現場のマネジャーたちに、
今こそチームビルディングに力を注ぐよう、ハッパをかけることである!

と、きっぱり断言するのはTeam Builders PlusのCEO、Jeffrey Backal。

彼によれば、たとえば信頼構築ゲームのようなツールを使ってでも、
従業員にチームビルデングの醍醐味を味わうきっかけを与えることができれば、しめたものだという。

「このアクティビティ自体がすぐに業績に貢献するわけではない。
だが、このようなアクティビティで育まれた信頼関係と行動力を、仕事の現場でも生かしてみたい、と考えることが大事なのだ」。

そうすれば、マネジャーは一致団結した強力な戦力を手中にし、
従業員はより効果的にコミュニケーションをとって業務改革にあたることができるようになる。

またKatzenbach Partners のJon R. Katzenbach は、
「経営者は、もっと親密に従業員とのコミュニケーションを図るべきである」という。

「経営トップとの個人的なコミュニケーションは、従業員に仕事に対するプライドを再確認させる効果がある。
仕事にプライドを持てれば、仕事の効率も品質も、自然と向上するものである」。

Yoshiko' View

この記事を読んで、2つのことを思い出した。

ひとつがウィンストン・チャーチルのリーダーシップ論の一節。

それは「優れたリーダーは部下の報告のみで判断してはいけない。
必ず自ら現場に赴き、自分の目で状況を確認すべきである」。

もうひとつが97年のアジア通貨危機の時の韓国サムソン電子での話。

「通貨危機そのものよりも、その後の影響のほうが問題は深刻だった。

つまり、方向性を見失ったような会社の雰囲気、組織のアイデンティティの喪失、
個々人の価値観や情熱の喪失、そしてなにに対しても臆病になってしまう自信のなさ・・・」。

こうした雰囲気が、企業の創造性を著しく損なってしまったという。

そこでサムソンが大胆に取り組んだのが、世界最高の専門家を育成するための「プロ・プロジェクト」である。

そのために、HRD部門は「知識と情熱のコンビネーションが組織変革の要」として、
それまでの研修トレーニングを一掃し、セルフリーダーシップを育成するブレンディッド・ラーニングを実行したのである。(よ)


IDクラスに参加ご希望の方は、learning@j-cast.comまで「IDルーム希望」という件名でご連絡ください。