![map1.gif (21k)](map1.gif)
伊豆の交通路線図
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テクニック&ポイント
CGでつくるときは、2の段階で下絵に読み込み、入力しながら完成させていく。線の細かい屈折などにはこだわらず、全体を大まかにとらえ、できるだけシンプルにまとめるようにすると、見やすい路線図ができる。
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一目で分かるようにするのがこつ
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まーるい緑の山手線、真ん中通るは中央線・・・そんな古き良き時代を経て、いまや東京の交通網は、迷宮のように複雑になってきた。就職や入学で東京生活をはじめてみたものの、地下鉄の乗り換えがわからなくてドキドキしたという人も多いのではないだろうか。複雑な交通網をものの見事に整理してくれる路線図は、都市生活に欠かせない。目的地に一番便利な交通手段が一目でわかるのが、路線図のいいところ。森下さんのアドバイスで路線図をつくってみませんか。
路線図を描くときには、水平垂直45度の線だけを使用します。このアイデアを最初に手掛けた人が誰なのかは不明ですが、路線の案内図をシンプルでわかりやすく表現できる優れた図法だと思います。
私がこの図法を初めて見たのは、ロンドンの地下鉄路線図でした。1960年代初めのことでしたが、当時はとくに気にもとめずにおりました。
1970年に大阪万博の公式ガイドマップを手掛けたとき、多くのグラフィックデザイナーたちと仕事をともにし、地図表現の多様性を体験することができました。とくにグラフィックデザイナーの高田修地氏には、この路線図の描き方を教わりました。早速、伊豆の交通路線図をつくってみました。カセットテープ大の、小さな地図ですが、路線図だけで伊豆半島が浮かんできて、面白い。以来病みつきとなり、鉄道路線図、バス路線図、高速道路図などいろいろとつくってみました。
ここで、簡単に方法を説明しましょう。とりあえず、池袋周辺のバスルートマップをテーマにしますが、どんなテーマでも方法は同じです。自分でテーマを決め、オリジナルマップをつくってみるのも、楽しいと思います。
1[下図をつくる]
必要なエリアの原図を用意。読み取りやすいように、バス路線をサインペンでマーキングする。
2[全体の構図をつくる]
下図にトレーシングペーパーを重ね、発着駅、交差点、停留所などを確認しながら、路線を水平垂直45度の線でまとめる。スペースに収まらない場合は、ブロックごと移動させて組み立てる。形や雰囲気を考慮しながら全体の構図を考える。
3[作図の仕上げ、彩色]
2でつくった図の上に、さらにトレーシングペーパーを重ね、駅名などを入れるスペースを考慮しながら、図を完成させていく。隣り合う路線と色が重ならないように、彩色を決める。地下鉄やJRなど、それぞれの会社でイメージカラーをもっている場合はその色を使う。全体のバランスは色の濃度で調整する。
構成 三代川律子[フリーライター]
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