戦国時代に活躍したある鍼立(鍼灸師)が記した医学書がある。
現在、九州国立博物館で『針聞書(はりききがき)』として、展示されている珍本だ。
そこには、奇妙なハラノムシが63種登場する。
本書では、『針聞書』に描かれたハラノムシのユーモラスな表情を紹介し、それを育んだ日本人独特の精神性、鍼治療と虫との関係をひも解く。
“ 疳(かん)の虫”や“虫の知らせ”といった表現にあるように、ひょっとすると、今も私たちの体の中で息を潜めて棲んでいるのかもしれない。
九州国立博物館蔵『針聞書』
虫の知らせ
■定価 1,320円(税込)
■発行 ジェイ・キャスト
■サイズ B5判
■ページ 64
■商品番号 J001
■ISBN 978-4-903888-00-2
■愛すべき虫たちと空想の世界
日本人は虫とどう向き合ってきたか
同志社大学名誉教授 笠井昌昭
■63 種登場!
『針聞書』に描かれたハラノムシ
監修 長野 仁
■試論『針聞書』 戦国時代の鍼灸ムーブメント
古来、ハリとムシとハラは因果な仲間
森ノ宮医療学園はりきゅうミュージアム研究員 長野 仁
■戦国時代の奇書『針聞書』との出会い
九州国立博物館研究員 東 昇
鍼灸師の部屋をイメージした表紙のイラストは茂利勝彦氏によるもの。『針聞書』に登場するハラノムシを現代風にアレンジしました。
古来より日本の文学に登場してきた虫たち。虫を愛で、畏れ、今に続く日本人の精神世界に迫ります。
同志社大学名誉教授 笠井昌昭
1934年山梨県生まれ。日本古代史・中世文化史を専攻。日本思想史学会、美術史学会、文化史学会に所属。『日本の文化』『虫と日本文化』『文化史学の挑戦』など著書多数。私生活では昆虫をこよなく愛す自然愛好家。
『針聞書』に登場するハラノムシを解説付きで、
原本掲載順にすべて紹介します。
『針聞書』の鍼灸史における位置づけや、ハリとハラとムシの関係性を考察します。『針聞書』に掲載されたハラノムシ以外の画像も収録。
森ノ宮医療学園はりきゅうミュージアム研究員 長野 仁
1968年埼玉県生まれ。鍼灸師。神戸大学大学院医学系研究科医学研究員。『はらのなかのはらっぱで』『戦国時代のハラノムシ』を手掛けるなど、『針聞書』研究の第一人者。